こんにちは、「自転車たけちゃん」です。
筆者はサウナが好きで、安価にサウナに入れる手段として銭湯を利用させて頂いていますが。
ある日、銭湯に「あいち銭湯ファンの集い」のポスターが貼ってありました。
引用:https://twitter.com/aichi1010/status/1729107294074659271/photo/1
ふーん、何これ面白そう。
軽い気持ちで参加してみましたが、かなり本気度の高い会合でした。
お陰で貴重な体験ができましたよ。
という事で、どんな感じだったのか記録しておきます。
参加できなかった方や銭湯に興味がある方の役に立つかと思います。
よかったら読んでみてください。
「あいち銭湯ファンの集い」で学んだ事、思った事
開催日時
2023/12/9(土)
10:00~12:30
会場
愛知県公衆浴場組合の2階の一室(会議室?)で行われました。
所在地:〒460-0012 愛知県名古屋市中区千代田3丁目9−14
「あいち銭湯資料館」も同じく2階にあります。
会合のついでに資料館も見学できて一石二鳥でした。
参加銭湯
おもてなしして頂いたのは、
「平田温泉」さん、「大黒湯」さん、「白山温泉」さん、「比良温泉」さん、「八千代湯」さん、「八幡温泉」さんでした。
残念ながらこの中で行った事があるのは「白山温泉」と「八幡温泉」さんだけでした。
まだまだヒヨッコの銭湯ファンです。まだ行けていない銭湯へは必ず行くのでご容赦下さい。
(この集いの後で即「八千代湯」さんには行きました。)
家族に心配される
妻にこの「銭湯ファンの集い」に参加したいと告げたところ。
「何それ?大丈夫なの?騙されて何か売りつけられるんじゃないの?」
と心配されました。
「何たる偏見!銭湯ファンに悪い人はいない!」
と奮い立たせるも、「一理ある」と一瞬尻込みをしてしまいました。
失礼ながら、もし会場が「どこぞの雑居ビルの一室」だったら多分参加していなかったでしょう。
しかし、今回の会場は「愛知県公衆浴場組合」の2階です。
「うん、大丈夫だ。」
根拠のない自信で会場へ赴きました。
結果は言うまでもなく杞憂に終わりました。
色々とプレゼントも貰えて、得しかしていないです。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」まさにそれでした。
流れ
会合の流れは下記の通りでした。
- 参加受付時に募った質問に答えていく。
- 休憩
- プレゼント抽選会
- フリートーク(その他の質問があれば受付ける)。
- 自由時間(参加者同士の交流または銭湯店主との交流)。
この会に参加する方達はディープなファンの方達だと見受けられたので、筆者のようなポッと出のにわか銭湯ファンは委縮して何も発言できませんでした。
しかし、今思うと勿体ない事をしたなと思います。同じ銭湯ファン同士、きっと温かく受け入れてくれたに違い無いです。次回こそは何かしら爪痕を残そう!と心に誓いました。
質問内容と回答
屋号の由来
これがいちばん多い質問だったそうです。
筆者的には盲点でした。
なるほど真の銭湯ファンはこういう所も押さえておくポイントなんですね。
確かに屋号に込められた想いや、歴史を知る事でさらにその銭湯に愛着が沸きます。
重みのあることだと思うので、あえてここでは軽々しく書けません。
気になる方は是非聞いてみて下さい。
それが銭湯オーナーとのコミュニケーションのきっかけにもなると思うので。
燃料は何を使っているか
重油が多く、その他には薪、ガス、廃油を使用している。
廃材を使っているところもあるそうです。
どこの業界でも燃料費高騰の影響は大きいですが、銭湯は特にダイレクトに経営を圧迫するでしょう。
2023/4/1に入浴料金改定があり値上がりしたものの依然として経営は苦しいのではないでしょうか?
実家のお風呂も「薪炊き」だった
そう言えば実家の風呂も薪炊きだった事を思い出しました。
燃料は「オガライト」です。
(知ってますか?)
子供の頃、手伝いで風呂を沸かしていました。
今考えてみると非常に貴重な体験をしていたんだなと改めて気が付きました。
当時は何とも思っていませんでしたが、「普通に煙突が有る家」でした。
今では改装してガスで沸かすようになってしまいましたが、今でも煙突は残ってます。
燃えるゴミは何でも燃やして処理できて結構重宝してた事を思いだします。
ただ、温度調節は難しいので水を入れて調節していました。
そういえば薪炊きの銭湯ではどうやって温度を一定に保っているのでしょうか?
今度聞いてみようかな?。
大変な事
レジオネラ菌が恐い
免疫力の弱っているお年寄りの方などは、レジオネラ菌によるレジオネラ症にかかると命を落とすこともあるとか。
なので衛生管理にはとても気を遣うそうです。
レジオネラ菌が怖いので塩素の濃度を上げたいが、上げ過ぎると目が痛くなるといった非常に悩ましい問題があるとの事。
こういった影の努力があるから、私達利用者は安心して湯に浸かる事ができるのですね。頭が下がる思いです。
休めない
ほとんど銭湯がワンオペ経営しているので休めない。
また、定休日であってもメンテナンスに時間を取られてしまう。
前述のようにレジオネラ菌対策のためにも清掃にも手を抜けないでしょうからね。
経営者が高齢になってくると体力的にもキツいでしょう。
由々しき問題です。どうにかならないもんですかね?くれぐれもご自愛ください。
何と言ってもらったら嬉しいのか?
「いい湯でした」と言ってもらえると嬉しいとの事。
なるほど、いい事聞きました。
こういった一言が嬉しいものですよね。次に銭湯に行った時は、笑顔で「いいお湯でした!」と言ってみよう。
スーパー銭湯はライバル?
スーパー銭湯はライバルというより同じ温浴施設の仲間だと思っているとの事。
そうか、スーパー銭湯は敵ではないんですね。
利用者から見るとスーパー銭湯の方が銭湯に行くよりハードルが低いです。
(銭湯には近所の常連さん達が行くイメージが強くて一見さんは敷居が高く感じるため)
そして、スーパー銭湯に行く事で銭湯に興味を向くこともあります。
現に筆者がそうです。
サウナ目的でスーパー銭湯に行っていましたが、もっと安価にサウナに入る手段として「銭湯に行ってみよう」という流れになりました。
このように、スーパー銭湯の存在は銭湯にプラスに働く場合もあるので一概に競合他社と認定するのは浅はかな考えでしょう。
大勢で行く時や、銭湯の営業時間外に行きたい場合などにもスーパー銭湯は重宝するので、上手く住み分けができるのが理想ですね。
ライバルは家庭の風呂
真のライバルは家庭の風呂だそうです。
「家庭に風呂があるので銭湯に行く必要がない。」
なるほど確かにそうですね。
自分自身サウナという付加価値がなかったら銭湯に行っていたかどうか疑問です。
銭湯では家庭の風呂より大量の湯に浸かるため「浮力効果」、「水圧効果」は銭湯の方がより効果的で、さらに「転地効果」も期待できるのですが、それだけではやはり弱いです。
わざわざお金を払ってまで行く動機にはなりにくいでしょう。
そうなってくると、やはりサウナの存在が光ります。
家庭にはお風呂があってもサウナまである家庭はまれです。
また、サウナの効果を知り「ととのう」体験をした事のある人とない人では銭湯に対する価値観が全く違ってきます。
サウナの魅力を知る者にとっては銭湯は「お金を払ってでも行きたい場所」に変わると思います。
なので銭湯が家庭の風呂に勝つカギはサウナに有り!と思っていますが、どうでしょうか?
ジムの風呂も侮れない?
スポーツジムにサウナ&お風呂が付いている場所もあります。
なのでサウナ目的でジムの会員になる方もいるようです。
月額で入り放題なのが魅力で、毎日入るような方は銭湯に行くよりも割安になります。
しかし、逆に行かないと損という強迫観念に囚われてしまいますし、他の温浴施設に行くという選択肢が無くなってしまいます。
筆者の場合は行きたいところに行きたい時に行くという自由度を重視したスタイルなので合わないかなと思います。
「頑張って行かないと元が取れない」というのもちょっと違うかなと思うのです。
ただ、サウナ目的ではなくフィットネスがメインという本来の使い方で、ついでにサウナも利用できてラッキー!というスタンスなら凄く有効でしょう。
入れ墨を入れたお客さんについてどう考えているのか?
筆者のような小心者は「刺青 or タトゥー」を入れた他のお客さんを見ると、正直言って威圧感を感じます。
これはもしかして若いお客さんが銭湯に行きにくい原因になっているのではないか?
と思ったので「入れ墨を入れたお客さんについてどう考えているの?」と銭湯経営者様に質問をぶつけてみました。(この質問は参加受付時に筆者が書いた質問です。)
回答は、
- 公衆浴場法では拒否できないことになっている。
- 刺青入れてる入れていない関係なくマナーの悪い人はいる。
- むしろ入れてない人の方がマナーの悪い人が多い。
- 周りの人に威圧感を与えているのは自覚していて、お客さんの少ない時間帯に来るなどの配慮をして下さる方もいる。
なるほど、「刺青 or タトゥー = 怖い」という勝手な先入観で差別するのは間違っているのでは?
という趣旨の回答でした。
全くその通りです。差別的な色眼鏡で見ていたのは自分自身でした。
我ながら浅はかな質問だったなと反省しております。
「刺青 or タトゥー」を入れるのも自由。入れないのも自由。そこに優劣はありません。
同じ人間同士必要以上に委縮する必要はないのです。
普段通りマナーを守って公衆浴場を利用していれば何も問題はありません。
凄く納得のいく答えで満足でした。
今後の目標は?
「健康第一」
シンプルな答えながら、やはり行き着くところはそこになるのでしょうか?
いくら長生きしても健康じゃなきゃ意味がないのです。
「健康で文化的な最低限度な暮らし」
これこそが筆者が求める幸せの理想形なのではないかと最近思い始めました。
まず土台になるのは健康。そこに至るための一つの手段に銭湯がある。うまいこと繋がってきますね。
それにしても皆様疲れてますか?
くれぐれもご自愛下さい。
何人ぐらい入れば利益が出るの?
「大体100人くらい。」
と昔から言われているとの事。
近所のあの銭湯はノルマ達成できているのだろうか?
心配になってきました。
入浴料金の上限が決まっているので客数を上げるしか利益の向上は見込めません。
しかし、銭湯のキャパシティだと大勢のお客さんが来ても対応しきれないというジレンマもあるでしょう。
少しでも客単価を上げてあげたいので、入浴料だけでなくドリンクなども購入して売上に貢献したいなと思う今日この頃です。
鏡広告はやらないの?
「今は作ってくれる業者さんも少ないし、鏡自体の値段も高騰している。出してくれる企業さんがいるなら受け入れるのですが…。」
という感じで言葉を濁していました。
う~ん、今はインターネット広告が全盛の世の中。
局所限定的な方にしかリーチできず、費用も高いとくればメリットは薄いのですかね。厳しい現実ですね。
と言いますか。筆者はこの時まで「鏡広告」という物自体を知りませんでした。
認知度が低いのも問題かも知れませんね。
オススメの飲食店は?
この質問には一瞬「?」という空気になりましたが、すぐに「サウナ飯は何がおすすめですか?」という意味だと察した銭湯オーナー様方は熱く語り出しました。
出てきた店名を記録しておきます。
近くの銭湯に行った時は行ってみたいと思います。
・矢田かつ
・割烹・天ぷらよこい
・中華蕎麦 生る(なる)
・徳川町 如水(じょすい)
・らぁ麺 紫陽花(あじさい)
・台湾ラーメン 光陽(こうよう)
・幸龍(こうりゅう)
これはヤメて欲しいという事は?
マナーを守らないというのは言うまでもない事ですが、お風呂セットの籠からポタポタと雫が垂れるのはやめてほしいとの事です。
脱衣所の床が濡れて他のお客さんの迷惑になるし、もしかしてどこかで水漏れしているんじゃないかと大騒動に発展する可能性があるそうです。
イベントは何をしたらいいのか?
「何かしらイベントをやりたいが何をしたらいいか解らない」
なるほど、確かにそうですね。
銭湯の存在自体を知らない世代にまず銭湯を知ってもらうためにも、何かしらのイベントで呼び込むのは有効でしょう。
それに、いいアイデアが浮かんだとしても、それを実現するには協力者が必要です。
一人ではとても実現できません。
そうか、その為に「愛知県公衆浴場組合」があるのか?
いいアイデアがあったら組合に投稿してみるのもいいかも知れませんね。
しばらく考えてみて思い付いたアイデアを記述してみます。
親子で学ぶ銭湯体験
- バックヤードツアー
- 薪での湯沸かし体験
- 温浴効果講座
- ペンキ絵体験
- 入浴マナー講座
- 入浴体験
近所に銭湯があるのに行ったことが無いという方は多いです。こういったイベントで銭湯に行くキッカケを作ってあげてもいいかも知れませんね。
後継者問題
今現在はかろうじて存続できていても、「大将」や「女将」さんが引退したら継ぐ者がいないという銭湯も多いとの事。
う~ん、これもまた由々しき問題です。
経営難だと解っていて飛び込むには余程の覚悟が必要でしょう。
銭湯が好きというだけは越えられないカベがそこにはあります。
それでも組合の方には銭湯経営者になりたいという方からの連絡があるそうです。
筆者も興味はありますが、そこまでの覚悟は無いのが現状です。
今は利用者の立場で支援していきたいなと思っています。
物販について
「物販はタオルやTシャツが多いが、どういう物が欲しいのか?」
と逆に質問されるも明確な答えは出せない参加者達。
その場では思い付きませんでしたが、後日考えてみると、
「銭湯に行く目的は言うまでもなく風呂&サウナに入るためです。物販を求めているわけではないのでは?」
と筆者は思いました。
Tシャツは記念にはなるけど着る機会は限られます。
強いて言えば、「高くてもいいから長く使える上質なお風呂グッズ」が欲しいかな?
あくまでメインは入浴なのでそこをより愉しめるグッズがあるといいのかなと思いました。
例えば「今治タオル」とか。
無理に銭湯名を入れる必要もないと思いますが、そこに行かないと買えないという希少性を演出するなら主張し過ぎないように小さくロゴや銭湯名を入れるのがオシャレじゃないかなと思います。
※好き勝手に書きましたが、あくまで筆者個人の意見です。
神客様の存在
「営業時間終了間際になると片付けをしてくれる神様のようなお客さんが存在する」
との事。
「マネをして欲しいわけではありませんが非常に助かっています。」
ともおっしゃられましたが、銭湯オーナーさんも高齢者化してきているので、少しでも助けてあげたいものですね。
いい事はマネしていきましょう。
余談ですがこの話を聞いて、「ローインパクト」という言葉が思い浮かびました。
これはキャンプマナーにおける考えかたで、山の生態系に影響を与えないように「ゴミは残さない」、「山にある物は何も持ち帰らない」といったように「来た時と同じ状態にして帰る。」ことを目指すものです。
そしてさらに「来た時よりも綺麗にして帰る」ことを理想としています。
全ての人がこの様な考えなら、山に人が来る程山が綺麗になるという好循環が生まれます。
本当に素晴らしい考えです。
この「ローインパクト」という考え方は「2人ソロキャンプ」というマンガで紹介されていました。
題名の通りキャンプ漫画なんですが、実は大人の恋愛漫画の側面も有ります。
まさかこの漫画で感動して泣くなんて思っていなかったです。
余談でしたね。
機会があったら読んでみて下さい。
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次回参加するなら
初回参加で勝手が解らなかったため後悔が残りました。
次回参加するならこうすれば良かったなと思う事を綴ります。
勇気を出して話しかけてみる
もともと社交的な性格ではないので誰にも話かけることなく終わってしまいました。非常にもったいない事したなと後悔しております。
同じ銭湯ファン同士、臆する必要などなかったなと思いました。
2次回に参加する
話しかけられない為に、その場にいるのがいたたまれなくなり、そそくさと退場してしまいました。
後からツイッターで知ったのですが、参加者同士でその後食事に行ったりしたそうです。
交流を深めるチャンスだったのに残念な事をしたなと反省しております。
名刺を用意しておく
会社員としても名刺ではなく、銭湯ファンとしての個人の名刺を作っておけば挨拶もしやすくなりますし、SNSのアドレスなどを載せておけば後からのアプローチも期待できます。
初回なら2人以上で参加推奨
一人で突撃するのはちょぴりハードルが高いです。
(初対面の方でも物怖じしないコミュ力高い方は別ですが。)
仲間と一緒に参加すれば心強いでしょう。
資料館も見れるという副産物もあり
前々から行ってみたいと思っていましたが、営業しているのが通常は平日だけなので行けずじまいでした。
この日は「銭湯ファンの集い」のために開館していたので見る事ができました。
ふむふむ、なるほど、これはまた銭湯ファンじゃなかったら「ふ~ん」で終わってしまいそうなマニアックさがソソります。
歴史を感じ、想いを馳せる。
若い頃はそんな事は考えもしなかったですが、歳をとるとこういう愉しみ方もできるようになるもんですね。
まとめ
銭湯業界は厳しいけれども悲観的になり過ぎず明るく前向きに打開しようとしている姿は実にパワフルでエネルギッシュ!
銭湯間での仲間意識は高く競合他社同士というバチバチ感は見られませんでした。
それどころか仲間同士一丸となって銭湯業界を盛り上げて行こうという姿勢が見られ非常にいい雰囲気でした。
良い銭湯であるには私達お客さんのマナーも必要です。
マナーの悪いお客さんのいるところには行きたくなくなりますからね。
少なくとも自分はそっち側にならないよう配慮していこうと誓いました。願わくばローインパクトの思想を貫いて神客へ近づきたいものです。
ガチな銭湯ファンの皆様が集うため若干気後れしてしまいましたが、
「次回開催されるなら参加しますか?」
と問われれば「もちろん参加します」と答えます。
様々な方の話を聞く事は、考え方の視野が広がりますので非常に勉強になります。
次回は、勇気を振り絞って話しかけてみようと思っています。
幸せの土台になるのはやはり健康!
そのための一つの手段として銭湯での健康入浴行為です!
無くなってもらっては困る尊い存在なのです。
これからも利用者という立場で温浴業界を支援して行きたいなと思っております。
(微力ですけどね…)
関係者の皆様や参加者の皆様お疲れ様でした。
以上です。長くなりましたが、読んで頂きありがとうございました。
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